ご近所の狛犬さん その54
2013年取材分の第3弾となります。
今までに訪れそこなって、残ってしまった神社へ。
7月25日でして、アブラゼミが体当たりをして来る様な蒸し暑い日でした。
・街山(つじやま)八幡宮
(横浜市戸塚区矢部町辻1003)
・祭 神
品陀和氣命・誉田別命(ほんだわけのみこと)
別名:第15代天皇・応神天皇(おうじんてんのう)
・由 緒
応永年間(1394年~1427年)の勧請とも伝えるが創立年代は明らかでない。新田義貞の家嫡・義宗が護持していた八幡大菩薩の神像(延朗上人の作)を、最初霊水池のほとりに奉祀したもので、天正五年(1577)の記録には「谷部鎮守街山八幡宮」とある。後享保二年(1717)に社殿を新築、安永三年(1774)には内外両殿を修理した。
天保十四年(1843年)九月現在地に社殿を建てて山上から遷座し、旧社地には神明社をおいて末社とした。安永三年及び天保十四年の棟札がある。 神社庁資料より
国道1号線・横浜新道の直下に在りまして、車の走行音などがやや気になる神社でした。
本覚院不動尊の社号標前に、この狛さんが。
※ 本覚院不動尊。
本院は江戸中期1648年築山氏が修行し院号を本覚院とした。
明治維新後、築山氏は還俗して街山八幡社神職に転した。
本尊不動明王は一時檀徒に保管され、昭和四年(1929)九月有志により小堂を造立し本尊を安置した。
本尊は中央の木彫座像。 社頭掲示板より
石段を登りますと、彼の方がお待ちかね。
で、主目的のこの方をご紹介。
天保十四年(1843)九月吉日生まれでした。
かなりのお年寄りだ~ぁ! でも、笑顔が可愛い。
その隣の「鳴息一心」と彫りのある力石。
どんな力持ちが競い合ったのか?
お参りを済ませ、狛犬さんにお別れをして石段を降り、梅園稲荷へ。
拝殿を背にして左手に続く道を行っても、次の梅園稲荷に行けます。
・祭 神 烏帽子直垂御霊体
・由 緒
創建不詳
伝ふ古は字峰に鎮座せられしと年号不詳蔵坪山六二八番地七坪の地に遷宮せらる。
此の蔵坪の地名は徳川時代に穀倉在りしより出でしものならん
享保年間〜八代将軍吉宗公頃久二郎なる人此の地に住すとあり
氏子柴田竹次郎の口ひによれば文化の頃ウメ女なる寡婦住す
婦は常に稲荷を崇敬し深く祈願し霊験を授けらる
ウメ女大いに喜びしも其儘に過ごせしに或夜祭神現われ其の不法を起る
此の時の姿は烏帽子直垂の御霊体なりしとゆう。婦は大いに驚き此の旨を名主河原四郎左衛門に告ぐ。名主は有力者成宮茂平治と計り一同を集め協議を上中組の祭神と崇め奉る
按ずるに当地に深き御縁の武家を祭神と仰ぎしものならん。
殊に勝負事には霊験著しと今に伝ふ
余は幼少の頃翁に肩を叩かれつつ常に其の霊験につきて聞く所あり
以降明治十七年頃迄祭典の際は山麓を流るる大久保堀より社前迄はのぼり両側に建ち並び誠に荘厳なりしとゆう。
之氏子が如何に敬神の念深かりしかを立証するものなり。
其後社は御遷宮あり。之の由緒深き蔵坪山も時世の進運に伴い土地発展し何時しか山形改まるに至る。
社頭掲示板より
鳥居を潜り石段を登りますと、お社が在りました。
笑顔が何か良い感じのキツネさんでした。
石段の途中に奉塔(正徳四年・1714)や、かなり古めの石段が見えました。
周辺には、奉搭の一部が散乱。古めの石段を登ってみましたが、やぶ蚊の団体さんがご襲来!一目散に退散しました。
後日の情報では、石段を登った先に立派な石祠が祀られているとか。
折りがあったら、お参りをしたいですね。
梅園神社のお参りを済ませ坂道を少し降ますと、庚申塚が。延宝三年(1675)、文化二年(1805)、寛政十二年(1800)、文政七年(1824)などの彫りのある庚申搭や青面金剛童子・嘉永元年(1848)、堅牢地祗・嘉永二年(1849)など。
一番右手・道路の角地には猿田彦大神の石塔が。
道標をとして奉納された様で、右側面に「東方柏尾道」と「明治五年(1872)九月吉日」、左側面に「西方大山道」と彫られていました。
明治初頭にこの地に建立されたのでしょうか?場所としては良い感じですが、どこからか移動されたものなのか?
今回は、天保十四年(1843)九月生まれという気が遠くなる様な昔に奉納された、笑顔の可愛い狛犬さんと出会うことが出来ました。
こんな感じで、2013年取材分の第3弾その1はお終い。
狛犬の写真は、カル2の狛犬さん写真集の中に沢山掲載しています。
どうぞ、ご覧になって下さい。
ご近所の狛犬さんは、まだまだ続きます。
・ご近所の狛犬さん その53は、こちらです。
・ご近所の狛犬さん その55は、こちらです。
最後までお付き合い、有難うございました。
では、また。
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