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ご近所の狛犬さん その39

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取材から大分時間が経過してしまっています。
今回は、2010年3月の分のレポとなります。
横浜市戸塚区の北東部、東海道本線・国道1号線の東側で、不動坂の交差点近くです。



・東峯八幡 (戸塚区吉田町1263) 

・祭 神 応神天皇 (おうじんてんのう) 

・由 緒
 永久二年(1114)当地累代の名主、渡辺三左衛門が勧請したもので、創建の地は当町中打越であったが、昭和二年九月現在地に遷座した。
 現在地は俗称「八幡山」。旧鎌倉街道に近く、遠く富士の霊峰を望む高台で、境内に椎の古木(周囲4.6米)がある。「白旗の椎」と呼び、源義家奥州下向の際、ここに休憩したと伝える。
 本殿は安政五年四月の改築、拝殿は昭和四十一年四月の竣工。   
神社庁資料より


八幡大神または八幡神社とも呼ばれており、吉田町の鎮守社との事です。
住宅地に鎮座し、段葛を模したといわれる桜並木の長い参道がありました。
参道入口の鳥居の前には、「前中納言国房郷」歌碑と敷石奉納碑がありました。

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長い参道の両側や拝殿への石段脇には、多くの庚申供養塔などが祀られていました。

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          左・元禄三年 右・安政七年

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                元禄

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               享保三年

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八幡宮ですね、綺麗な色彩を施された拝殿で、久し振りに天井絵を拝見しました。

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拝殿前には、宝永七年(1710)十一月吉日の彫りのある手水鉢が。

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その手前の、大正四年(1919)八月生まれの狛犬さん。
尻尾がピンッ!とした子獅子が可愛い。

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そして、拝殿の左手・八幡神社由緒の碑の後ろにはこの方たちが。

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先ずは、やや傷みが見られますが40㎝ほどの、しっかりとした造りの阿像の狛犬さん。
文政八年(1825)秋八月造の彫りがありました。

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上の写真の左側には、狛蛇も。
台座に、天保二年(1831)十一月吉日の彫りが。

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そして、境内で一段と目を引いたのが、この「椎の木」です。
その昔、ある人物がこの「椎の木」の木陰で休息をしたそうです。
その人物とは、平安後期に奥州(東北地方)平定で名を高め、関東における源氏の地位を確立、文武に優れ、私利を計らぬ人となりは武士の鑑とされた、天下第一武勇の士「源 義家」だとの事です。
堂々たる大木で「白旗(しらはた)の椎」とも呼ばれ、横浜市指定の名木、戸塚区の古木にも指定されています。
そして白旗とは、もちろん源氏の御旗の色です。

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白旗の椎にパワーを頂いて、国道1号線に戻り1㌔少々東上し、こちらへ




・王子神社 (戸塚区柏尾町939)


・祭 神 護良親王 (もりながしんのう)
      (後醍醐天皇の第一皇子)

・由 緒
 護良親王が弑せられ給うた時、侍者、その御首を奉じて当地四抗の勤皇の郷土斉藤氏を頼り、ひそかに現本殿の位置に埋葬したと伝える。
 親王の御首を洗い清めた井戸を「首洗(くびあらい)井戸」と称し神社付近にある。井戸の傍の大杉は伐採しても不思議に新芽を生じたが、昭和35年頃焼損した。
 御首を一時隠し奉った所を「御墓」といい老松があったが、これも明治末年落雷に焼損した。
 四抗とは御首を洗う為の四本杭の簀の子の意、或いは鎌倉街道上で鎌倉から山を四つ越えた(よつごえ)の転訛という。
 社殿は当初西北に向いていたが東海道の往来に支障ありとて現在の東南向きに変えたという。
神社庁資料より


その昔の鎌倉古道でしょうか?山道沿いに鎮座されていまして、樹々が茂りとっても静かな良い雰囲気の境内でした。

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短い石段の右手に檜皮葺きの屋根の手水舎が。
水盤には、嘉永二年十一月吉日の彫りがありました。

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拝殿前の狛犬さんは、昭和十年(1935)七月二十二日生まれで、六百年祭記念の彫りもありました。

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かなり広い境内には、柏尾稲荷社、弁天社、豊受大神宮や子の神社などの境内社が祀られていました。

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拝殿を背にして。

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穏やかな雰囲気の境内を後にし、再び国道1号線へ。
500m程上り、右手の住宅地へと向かいました。



・瑞穂神社本殿 (戸塚区柏尾町764)


・祭 神 天御中主命(あめのみなかぬしのみこと)
      (別名、妙見菩薩・北極星)
  配神 丹生都比売神(にうつひめ:丹生明神)
      火産霊神(ほむすびのみこと)

・由 緒
 瑞穂(水火)神社は、文部大臣認証宗教法人「山蔭神道」の神社であり、元宮は愛知県の幸田町にあり、「貴嶺宮」と云います。山陰神道は約2000年の伝承を有する古神道であり、宗家の山蔭家は応神天皇の御代より歴代宮中に仕え、国家の重要な祭務を司って参りました。当地は、旧名「川上村柏尾」と称し、それは、奈良県吉野郡樫尾に由来し、鎌倉時代の移住者により開かれた土地であります。もともと水源の地にして、今に湧水は絶えません。里人に、水神の眷族「龍神」の信仰がありましたが、今は隠れてしまい、「霊験の秘儀」を見失ってしまいました。そこで、平成9年に、天地創造の神である太元霊を主祭神に、その御顕れ神である水の神「丹生都比売神」と火の神「火産霊神」を併せ祀り、瑞穂(五穀)を養う神として「瑞穂神社」を建立したのであります。
との事です。


「瑞穂神社」の表札が掲げられた石門の脇にある掲示板に、神道に関する解説や、この瑞穂神社が山蔭神道という古神道の神社であることなどが記されていました。
古神道(山蔭神道)の修験道場の様ですね。若干難しい内容でした。
石門から続く坂道を登ると社務所が、更に少し登ると拝殿がありました。

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拝殿前の狛犬さんは、平成十一年(1999)五月吉日生まれでした。

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何とも表現が出来ない雰囲気?霊気?が感じられる境内でして、狛犬愛好家?のカル2としては長居がし難い感じでした。
この雰囲気を感じたのは、初めてと思われます。
で、そそくさと次の神社へ移動でした。



今回のその29は、これで終了となります。
次回も横浜市戸塚区の狛犬さんですが、取材日はつい先日の2月20日です。
新鮮ですよ!
お楽しみに!

狛犬の写真は、カル2の狛犬さん写真集の中に沢山掲載しています。

どうぞ、ご覧になって下さい。


・ご近所の狛犬さん その38は、こちらです。

・ご近所の狛犬さん その40は、こちらです。


長々とお付き合い、有難うございました。


では、また。 

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